いまさら聞けないイーサリアム。スマート・コントラクトの革命
どうもこんにちは。なみ(@namicoin)です。
今日はリップルとともに時価総額2位争いをしているアルトコイン界の巨人イーサリアムについて改めて勉強してみました。スマート・コントラクトってよく目にするけどどういう意味?という疑問になるべくわかりやすく答えてみようと思います!
イーサリアム
イーサリアム (Ethereum) は分散型アプリケーション・プラットフォームです。と、一口に言ってもよくわからないですよね。プラットフォームとはなにかをつくる土台のことです。分散型アプリケーション・プラットフォームとは分散型アプリケーションをつくる土台を意味します。
イーサリアム上で使われる仮想通貨が ETH (ether) です。ether はイーサと読みますが、物理学の昔の概念であるエーテルという言葉に由来します。かつて物理学者はある物質が宇宙を満たしていて、自然科学のおける電磁気的な相互作用はこの物質を媒介して伝わると考え、それをエーテルと呼びました。当時の物理学者たちはこぞってこのエーテルを探しましたが、エーテル探索実験の多くは、結果的にエーテルが存在しないことを示していました。いまでこそ存在しないことが明らかになっていますが、「宇宙を満たす物質」であるエーテルに由来するイーサリアムは、生活のさまざまにつながる、身の回りを満たす存在になるかもしれません。
話が脱線し過ぎました。分散型アプリケーションは DApps ともいいますが、イーサリアムを知るために、まずはこの DApps について知っておきましょう。
DApps
DApps は Decentralized Applications の略で先の通り非中央集権・分散型アプリケーションを意味します。非中央集権・分散型であるとは、特定の管理者を持たず、暗号化されて分散したブロックチェーン上にあることを意味します。
あるアプリケーションが DApps であるとは以下をのすべてを満たすことを意味します。
順に見てみましょう。まずオープンソースであるとは、プログラムのコードが公開されていて、だれでも見られることを意味します。そして特定の管理者を持たないということは、特定の誰かによってコントロールされないということ。これら二つの条件を満たし、そのアプリケーションが独自のトークン=仮想通貨を発行するならそれは DApps であるということになります。
だれでもイーサリアム上にオープンソースで管理者を持たないアプリケーションを作ることができ、そこで独自のトークンを発行することができます。DApps を作ることができるプラットフォームはイーサリアム以外にもありますが、イーサリアムはその中でも代表格であるということですね。ちなみに前回の記事で紹介した Red Pulse は NEO というプラットフォームの DApps で、そこで発行される独自トークンが RPX です。NEO は中国で作られた分散型アプリケーション・プラットフォームなので、「中国版イーサリアム」なんて呼ばれたりもしています。RPX にが気になる方は以下の記事を見てみてください!
スマート・コントラクト
さて、イーサリアムのもっとも革命的な機能にスマート・コントラクトがあります。DApps の次にイーサリアムを語る上で避けられないのがこのスマート・コントラクトです。これまでのコントラクト=契約よりもよりスマートなもの、という意味合いでスマート・コントラクトといいます。
まず、スマート・コントラクトにおけるコントラクトは契約といっても堅苦しい約束事ではなく取引などの行為全般のことです。スマート・コントラクトの定義は様々ですが
- デジタル資産=仮想通貨を複数人の間で取引される
- 取引と同時に契約内容が自動的に実行される
つまり、イーサリアムを利用して取引することで自動的に契約が締結されるということですね。少しわかりづらかったかもしれないので、スマート・コントラクトの有名な例として法学・暗号学者 Nick Szabo の自動販売機のお話をご紹介します。自動販売機は「お金を入れる」「飲み物のボタンを押す」という二つの動作の結果として「飲み物の提供」がなされまよね。これは「お金を入れる」「飲み物のボタンを押す」という契約条件が満たされたときのみ「飲み物の提供」という契約が実行されると言えます。自動販売機は条件が満たされたときに契約が自動で実行されるスマート・コントラクトの最初の例であると Nick Szabo は言います。
- 信託
- 株券
- 債権
- エスクロー取引
などさまざまな分野でスマート・コントラクトの応用が期待されています。あらゆる取引が自動化される、まさに革新的なテクノロジーです。
どこで買えるの?
イーサリアムはほとんどの取引所で取り扱われているほどメジャーなアルトコインです。海外取引所の多くは BTC 建てだけでなく ETH 建ての取引にも対応しています。わたしがはじめてイーサリアムを購入したのは bitFlyer でした。見やすくて使いやすいデザインがおすすめです!
おわりに
いかがだったでしょうか。あらためて勉強してみると、イーサリアムは本当にすごいですね。イーサリアムのスマート・コントラクトが世界中のさまざまな場面で使われる未来がやってくるかもしれません。また2018年はイーサリアムの DApps も増えてくるんじゃないかなって思ってます。おもしろそうな DApps があれば教えてください!