namicoin

written by an undergraduate student in Kobe

Welcome to namicoin

This is a blog about crypto currency

人は思い込みの生きものである - 投資判断と心理学

こんにちは。なみ(@namicoin)です。

今回はふだんからわたしが意識している心理学的な知見についてお話しようと思います。今回ご紹介するのはとくに投資に関係しそうなお話です。

f:id:namicoin:20180116223437p:plain

 

思い込みを疑おう

みなさん、確証バイアスという言葉をご存知でしょうか。わたしはこの言葉を大学の教養科目である「心理学」の講義で知りました。なかなかおもしろいんです。確証バイアスの定義はWikipediaによると

確証バイアス(かくしょうバイアス、confirmation bias)とは、認知心理学社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと[1]認知バイアスの一種。また、その結果として稀な事象の起こる確率を過大評価しがちであることも知られている[2]

となっています。わたしの言葉で言い換えるなら

「自分にとって都合のいい話ばっかり聞いてしまい、都合の悪い話は見ないふりをしてしまう傾向」

ですかね。人は思い込みの生きものです。自分が一度選んだ道を間違っていたと認めることはとってもむずかしい。

確証バイアスは仮想通貨に関する情報収集の際に大きな障害になります。自分にとって都合のいい話ばかり気にして「みんな言ってるから大丈夫!」というのは確証バイアスでモノの見方が偏ってしまっている典型。

客観的な情報にこそ意味があり、偏ったモノの見方で得た情報は客観的であるとは言えません。情報収集するときは、ポジティブな話を探すのと同じくらいネガティブな話がないかも探しましょう

 

それ、本当にだいじょうぶ?

だって、印象に残っちゃったんだんだもん。そんな言い訳が通用しないのが銘柄選び。

フォン・レストルフ効果というものがあります。これも心理学の言葉です。日本語のwikiがなかったので、わたしの言葉で定義すると

「たくさんあるものの中で、他と異なるものがあると記憶に残ってしまう傾向」

です。仮想通貨投資でフォン・レストルフ効果が表れるのはもっぱら話題になった通貨への関心でしょう。たとえばTwitterですごく話題になった銘柄があったとします。もしかしたらアレまた伸びるかも……なんていって投資判断が鈍ってしまう。それがフォン・レストルフ効果の影響です。価格高騰には理由があります。意味もなく話題になっただけで高騰した銘柄は、そのうち暴落してしまうのがオチ。草コインではよくある話です。投資先の判断はあくまで客観的に、いま一度確認することが大切です。

 

自己責任という言葉の重さ

日常生活で、やれお前のせいだの、やれ自己責任だの言われていてはたまったものではありませんが、投資の世界ではあらゆる結果が自己責任の一言で済まされてしまいます。

投資は自己責任

この言葉は「自分で考えて、自分で決めよう」ということを言っているわけではありません。「どんな結果もあなたの意思決定にすべて責任があるからね」という重ーいことばなのです。

投資では常に投資する本人だけに最終的な意思決定の権利があります。そしてその意思決定の結果が投資の結果である「損益」に直結します。これは、投資という行動が大きな意思決定による責任を含んでいることを意味します。あくまで最後に意思決定したのはあなたです。自分が最後に決めたことには責任があり、その結果は他人にはどうすることもできないのです。

さて、投資は自己責任と言いましたが、自己責任であることをきちっと理解していても、人はいろんなことを思い込んでしまいます。認知的不協和という心理学の言葉があります。Wikipediaによると

人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。人はこれを解消するために、自身の態度や行動を変更すると考えられている。

もう少し簡単に言うと、

「自分の選択が周りと違うときに感じる気持ち。自分の行動を変えたり、別の考え方を持ち出したりしてしまう」

有名な喫煙者の例を紹介しましょう。Aさんはたばこを吸っています。ふだんから気にしていませんでしたが、テレビで改めて喫煙者が肺がんになりやすいという話を見ました。肺がんにはなりたくないけどたばこは吸いたい……この気持ちの矛盾が認知的不協和になります。わたしはAさんにたばこ吸うのやめたらいいじゃんと言いたいところです。でもAさんは「喫煙者にも長生きの人はいる」「肺がんの死亡率よりも交通事故による死亡率のほうが高い」などといて、自分で納得することで不協和を解消しました。

認知的不協和は、自らの意思決定があったときにのみ生じ、また、意思決定の責任が大きいほど、認知的不協和も大きくなりやすいと言われています。自己責任の投資には認知的不協和がほとんど必ず生じてしまいます

認知的不協和という言葉を知っていれば、周りの言葉に振り回されることなく、自分の投資先と異なる銘柄のポジトークも参考程度に聞き流せますね。

 

ポジトークは参考までに

Twitterをみていると

「〇〇は今後絶対伸びる」

「〇〇はまだ安すぎるくらい」

「〇〇はいま買い時でしょ」

などといったツイートをよくみかけます。こういうツイートをみると、どんな通貨なんだろうって気になりますよね。でもここで、このツイートを鵜呑みにして買ってしまうのは危ない。

「ポジトークは無視したほうがいい」

と言う方もいますが、いろんな人がいろんな銘柄をオススメするので、全部無視なんてできませんよね。わたしは気になるポジトークを見かけたら、自分でその銘柄について調べてから投資するかどうかを判断しています。ちなみに私が投資に値するかを判断する基準は

  • ホワイトペーパー
  • ロードマップ
  • 提携先
  • 開発者

など。ホワイトペーパーやロードマップはその銘柄の詳細を調べるために。また提携がたくさんあったり、大手企業があると安心感がありますよね。開発者がどんな人なのかも注目。得体のしれない人が作ったものより、どんな人が作ったかよくわかる銘柄のほうが安心できます。

 

おわりに

いかがだったでしょうか。あくまで大学の教養の講義で学んだ知見がベースになっているので、間違いもあるかもしれません。でも、すべてが自分の判断で決まってしまう自己責任の世界で、自分の心を理解することは非常に重要です。せっかく大学生なので、大学で学んだことをちょこっと紹介してみた記事でした。